「蛍光灯がもう使えなくなるって本当?」
「2027年になったら、家にある蛍光灯も交換しないといけないの?」
「今使っている蛍光灯と同じものがなくなったら、何を買えばいい?」
一般照明用の蛍光ランプをめぐって、このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、一般照明用の蛍光ランプは2026年1月から種類ごとに製造・輸出入が段階的に禁止され、2028年1月1日以降はすべての一般照明用蛍光ランプが対象になります。
ただし、ここで特に重要なのが、
今使っている蛍光灯が突然使えなくなるわけではありません。
今回の規制対象は製造・輸出入です。現在使用している蛍光ランプの継続使用や、規制前に製造・輸入された在庫品の販売・購入は可能です。
また、法令上の「製造・輸出入禁止開始日」と、各メーカーが実際に製品の生産を終了する日は必ずしも同じではありません。メーカーによっては法令の期限より前に生産を終了する製品もあります。
この記事の対象
この記事では、2026年9月18日時点の環境省・経済産業省・日本照明工業会の公開情報をもとに、規制スケジュールと今後確認しておきたいポイントを解説します。
結論:2026〜2028年に種類ごとに製造・輸出入が禁止される
一般照明用蛍光ランプの禁止開始日は次のとおりです。
| 蛍光ランプの種類 | 製造・輸出入の禁止開始 |
|---|---|
| 電球形蛍光ランプ | 2026年1月1日から 注:30Wを超えるものは2027年1月1日から |
| コンパクト形蛍光ランプ | 2027年1月1日から |
| 直管形蛍光ランプ | 2028年1月1日から 注:ハロりん酸塩系は2027年1月1日から |
| 環形蛍光ランプ | 2028年1月1日から 注:ハロりん酸塩系は2027年1月1日から |
つまり、「2027年になった瞬間、すべての蛍光灯が使えなくなる」わけではありません。
種類ごとに製造・輸出入が段階的に禁止され、2028年1月1日以降はすべての一般照明用蛍光ランプが製造・輸出入禁止の対象になります。
なぜ蛍光灯の製造・輸出入が禁止されるの?
背景にあるのが、水銀に関する水俣条約です。
蛍光ランプには微量の水銀が使用されています。水銀による環境汚染や健康被害を世界的に減らすため、水俣条約の締約国会議で一般照明用蛍光ランプの製造・輸出入を段階的に廃止することが決まりました。
日本ではこれを受けて関連法令が改正され、2026年1月から種類ごとに規制が始まっています。
そのため今回の動きは、単に「LEDの方が新しいからメーカーが蛍光灯をやめる」という話ではありません。国際的な水銀対策を背景にした制度変更です。
2028年になったら、今使っている蛍光灯も使えなくなる?
いいえ。現在使用している蛍光ランプを使い続けることは禁止されません。
環境省・経済産業省は、規制開始後も既存製品の継続使用や、規制前に製造・輸入された在庫品の売買・使用が可能であることを案内しています。
そのため、
- 2028年になったら家中の蛍光灯を外さなければならない
- 規制開始日を過ぎたら蛍光灯を販売できない
- 手元にある新品の蛍光灯を使ってはいけない
ということではありません。
一方で、新たな製造・輸入がなくなるため、今後は型番によって在庫が減り、同じ製品を入手しにくくなることが考えられます。
そこで重要になるのが、今使っている蛍光灯の型番を確認しておくことです。
今のうちに確認したいのは「型番」
蛍光ランプの本体には型番が印字されています。
例えば、次のような文字列です。
FPL36EX-N
FDL18EX-L
FHF32EX-N
FCL30EX-D環境省・経済産業省は、蛍光ランプの品番は「F」や「EF」で始まるものが多いと案内しています。ただし、海外製品などでは表記が異なる場合があります。
型番は、次の情報を調べる大きな手掛かりになります。
- ランプの種類
- サイズやワット区分
- 光色
- 同一製品の在庫
- メーカーが案内する後継・代替情報
古いランプを捨てる前に型番を撮影しておく
蛍光ランプを交換するときは、そのまま処分してしまう前に、型番の印字部分をスマートフォンで撮影しておくと安心です。
現物がなくなってから「30形だった気がする」「メーカーはたぶん○○だった」といった情報だけで探すより、型番が残っている方が製品を特定しやすくなります。
FPL・FDL・FHTなどのコンパクト形蛍光ランプも対象
オフィスや店舗、住宅のダウンライトなどでは、ピン形口金のコンパクト形蛍光ランプが使われていることがあります。
経済産業省が示す型番例には、次のようなものがあります。
- FPL
- FDL
- FML
- FPX
- FDX
- FHT
- FHP
これらに該当する一般照明用のコンパクト形蛍光ランプは、原則として2027年1月1日から製造・輸出入禁止の対象です。
FPLやFDLなどを使用している場合も、今のうちに正確な型番を確認しておきましょう。
同じ蛍光灯がなくなったら、LEDに交換すればいい?
ここは注意が必要です。
蛍光ランプに似た形のLEDランプが販売されていますが、形や口金が合うだけで、すべての器具にそのまま使えるとは限りません。
特に、既存の直管形・環形蛍光灯器具へLEDランプを取り付ける場合は、器具との組み合わせを確認する必要があります。
日本照明工業会は、蛍光灯器具をLED化する際、まるごと照明器具を交換することを推奨しています。既存器具とLEDランプの組み合わせが不適切な場合、異常発熱や発煙・発火など重大事故につながる懸念があるためです。
「蛍光灯型LEDなら全部そのまま使える」ではない
LED化を考える際は、少なくとも次の点を確認しましょう。
- 使用している照明器具
- 点灯方式や安定器の状態
- LEDランプ側の対応条件
- 配線変更・工事の要否
- 器具そのものの劣化状態
なお、電球形蛍光ランプから電球形LEDランプへ交換する場合は、直管形・環形とは事情が異なります。サイズ・口金・器具側の対応条件などを確認し、適合する製品を選びます。
蛍光灯の製造・輸出入禁止に向けて、今やっておきたい5つのこと
急いですべての照明を交換しなければならないわけではありません。まずは次の5つを確認しておきましょう。
1. 今使っている蛍光灯の型番を確認する
ランプ本体に書かれている型番を確認します。可能なら型番部分を写真でも残しておきましょう。
2. ランプの種類と照明器具を確認する
電球形、コンパクト形、直管形、環形など、現在使っているランプの種類を確認します。LED化を考えている場合は、ランプだけでなく照明器具の型番や状態も確認しておくと安全です。
3. 同じ製品や公式の後継・代替情報を調べる
現在も同じ型番が販売されているのか、メーカーから後継品や代替品が案内されているのかを確認します。
「形が似ているから使えそう」ではなく、メーカー公式情報や仕様を確認することが重要です。
4. LED化する場合は器具側も確認する
LEDランプだけを購入する前に、今使っている照明器具との適合を確認しましょう。
特に古い蛍光灯器具の場合は、ランプ交換ではなく器具ごとLED照明へ更新する選択肢も検討します。
5. 判断できない場合は販売店・メーカー・電気工事店へ相談する
配線変更などが必要になるケースもあります。自分で判断できない場合は、販売店やメーカーに確認し、工事が関係する場合は電気工事店へ相談しましょう。
蛍光灯を大量に買いだめした方がいい?
今回の規制は在庫品の販売・購入を禁止するものではありませんが、新規の製造・輸入は終了していきます。
そのため、将来必要になる本数を一律に大量購入するより、現在の器具の状態や今後のLED化計画を確認したうえで必要量を考える方が現実的です。
日本照明工業会も、蛍光ランプが切れることを想定し、計画的なLED照明への切り替えを勧めています。
「後継品」と「代替品」は同じではない
蛍光灯を探していると、
- 後継品
- 代替品
- 交換候補
- 互換品
- LED代替品
など、さまざまな表現を見かけます。
しかし、これらをすべて同じ意味として扱うのは危険です。
メーカーが旧製品から新製品への関係を明示しているケースもあれば、単に寸法や明るさが近いだけの商品もあります。
型番探偵では、「何となく似ている製品」ではなく、その候補を案内できる根拠があるかを重視しています。
公式な後継・代替関係を確認できない場合や、安全に判断するための情報が不足している場合には、無理に交換候補を断定しないことも大切です。
蛍光灯の型番から交換候補を調べる
手元の蛍光灯に型番が書かれている場合は、まず型番から調べてみましょう。
型番探偵では、登録されている製品について、型番を手掛かりに製品情報や確認済みの後継・代替関係、購入先などを確認できるようデータを整備しています。
型番が分かれば、まず型番から探す。
十分な根拠が確認できない場合は、無理に候補を推薦せず、確認が必要な情報を案内する方針です。
よくある質問
Q. 蛍光灯は2027年で使えなくなるの?
いいえ。現在使用している一般照明用蛍光ランプの継続使用は禁止されません。
2026年1月から種類ごとに製造・輸出入が段階的に禁止される制度です。
Q. 2028年以降も蛍光灯は買える?
禁止開始前に製造・輸入された在庫品が市場に残っていれば購入できます。
ただし、新たな供給がなくなるため、型番によっては入手が難しくなることが考えられます。
Q. 蛍光灯を今すぐLEDに交換しなければならない?
規制開始日までに必ず交換しなければならないわけではありません。
一方、今後のランプ供給や器具の経年劣化も考え、計画的にLED照明への更新を検討するとよいでしょう。
Q. 同じサイズのLEDランプなら交換できる?
サイズだけでは判断できません。
特に直管形・環形のLEDランプでは、既存器具との組み合わせが不適切だと事故につながる可能性があります。メーカーの適合情報や器具の仕様を確認してください。
Q. FPLやFDLも対象?
FPL・FDLは、経済産業省がコンパクト形蛍光ランプの型番例として示している形式です。一般照明用に該当する製品は原則2027年1月1日から製造・輸出入禁止の対象になります。
まとめ|慌てて交換するより、まず「今使っている型番」を確認しよう
一般照明用蛍光ランプは、2026年から2028年にかけて種類ごとに製造・輸出入が禁止されます。
しかし、「蛍光灯が突然使えなくなる」「2027年になったら販売も禁止される」わけではありません。
今やっておきたいことは次の5つです。
- 今使っている蛍光灯の型番を確認する
- ランプの種類と器具を確認する
- 同一品・メーカー公式の後継・代替情報を調べる
- LED化するときは照明器具側も確認する
- 判断できない場合は販売店・メーカー・電気工事店へ相談する
特に、現在使っているランプを交換するときには、古いランプを捨てる前に型番を写真で残しておくことをおすすめします。
型番が分かれば、その製品がまだ購入できるのか、後継・代替情報があるのか、LED化する場合に何を確認すべきかを調べる手掛かりになります。
「これ、次は何を買えばいいんだろう?」
そんなときに、型番から答えを探せる場所。それが型番探偵です。
参考情報
- 環境省「一般照明用の蛍光ランプの規制について」
https://www.env.go.jp/chemi/tmms/lamp.html - 経済産業省「規制の対象となる製品・製造工程について」
https://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/mercury/seihin.html - 経済産業省「蛍光灯からLED照明への切り替えはお済みですか?」
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/joho/led_shomei/ - 日本照明工業会「蛍光ランプ製造・輸出入禁止とその対応に関するQ&A」
https://www.jlma.or.jp/keikou_lamp_ban/keikou_lamp_ban_qa.htm - 日本照明工業会「蛍光灯器具をLED化する際はまるごと照明器具交換を推奨します」
https://www.jlma.or.jp/led-navi/contents/cont42_g13LED.htm
※制度・メーカーの生産状況・製品在庫は変更される可能性があります。購入や交換の際は最新のメーカー情報も確認してください。